「家」は大切な資産です。住み続けている限り、その評価額は案外分からないものですが、急な転勤や家族構成の変化など、何かの理由でご売却するケースも少なくはありません。

また、お子さまに引き継ぐ際にも、住まいのメンテナンス状況や周辺環境により、住み心地や真さん価値が大きく左右されることがあります。

今回は社会情勢や中古住宅市場の変化から、資産価値について考えてみましょう!

Q.戸建て住宅の価値は約20年で失われるってホント?

一般的に、木造住宅は「20~25年で建物の価値がゼロになる」と言われてきました。これは税法上、木造住宅の法定耐用年数が22年となっていることに由来しており、確かに減価償却を基本とした建物評価計算式に当てはめると、多くの家の査定額は20年を過ぎるとゼロになってしまいます。

ところが、市場においては近年必ずしもそうではないようです。なので、答えは「20年経っても失われないケースが増えている」となります。

その傾向に影響を与えているのが、国の取り組みです。少子高齢化による空き家問題が社会的課題となる中、2016年3月、国は今後10年間の住宅政策マスタープランとなる「新住生活基本計画」を閣議決定。国土交通省も住宅基本政策を「新築」から「ストック活用型市場」へ転換加速もし始めました。

既存住宅の流通シェアが低かった日本ですが、買う人、売る人の意識、それを取り巻く制度や環境の変化により、中古住宅の資産評価も変わり始めています。

住まい手にできることは?最近よく聞く「家歴書」ってなに?

ところで皆さんは、「家歴書」をご存知ですか?「家歴書」とは「建物がどのようにつくられたか」「どのようなメンテナンスをしてきたか」そ示すもので、書類としては住宅設計図書、施工記録、契約書類、調査評価書、維持管理記録などがあります。国もきちんと維持管理された住まいを評価する動きとして、家歴書を含む不動産情報を集約し提供する不動産総合データベースの整備を進めています(試験運用を経て、平成30年度に本格運用予定)。

2024年6月追記:2024年4月より「不動産情報ライブラリ -国土交通省」が正式リリースされました。

わかりやすく言うと、将来、売却や相続の際、家歴書があるかどうかで資産価値が変わる可能性がある、ということです。

そこで住まい手の皆さんに、しっかりおさえてもらいたいポイントは、家のメンテナンスと、「家歴書(かれきしょ)」を残すことです。

ポラスでは、点検やリフォームも含めた全ての情報を「家歴」として一元管理しているので、いざという時にも安心です。

ポラスから「定期点検」のご案内が届いたら、出来るだけ速やかに点検を受けるようにしましょう。
時折、つい先延ばしにしてしまう方がいらっしゃいますが、不具合は、発生する前に対処することが重要です。また、ぜひ計画的に貯蓄をし、10年目の延長保証工事をされることをお勧めします。
皆様の大切な資産ですので、大切に、お住み続けいただきたいと思います。

家そのものだけではない「家の資産価値」とは?

メンテナンスやリフォームがしっかりとされている建物は、何もしていない家より査定額が上がります。しかし、家の評価ポイントとなるのは、それだけではありません。

例えば、分譲から10年以上が経過して植栽などが成長し、街の雰囲気が成熟して味わいを増すことがあります。

ポラスではこのような成熟した景観や街の魅力もしっかりと資産評価できるよう独自の評価制度を設けたα査定を行っています。お住み替えの際、新築時より高い価格、または同等の価格で取引される事例もあり、今後は街並みや景観も「家の資産価値」という考えが広まっていくことでしょう。

また、近年では「ご近所コミュニティ」についても関心が高まっており、「分譲地でどのようなコミュニティ形成がなされているか」をお住み替えの際のチェック項目に挙げる人も増えてきています。

立地や地域の将来性は、なかなか住まい手が変えられるものではありませんが、街並みや景観、ご近所コミュニティについては、分譲地の皆さんの手で向上させていくことができます。自分たちの街を美しく、住みやすく、しいてはそれが家の資産価値につながる、ポラスではそうしたお手伝いをさせていただきます。

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暮らしのコンシェルジュ・デスク

引用元:情報誌スマイリング2017年春号

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