親の「もしも」への備え~認知症と軽度認知障害(MCI)~
目次
最近何かと取り上げられる認知症。
2015年の発表では65歳以上の7人に1人が認知症というデータがあり、認知症の前段階「軽度認知障害(MCI)」を合わせると、実に4人に1人が認知症とその予備軍という状況です。
「自分の親は大丈夫。」と安易に考えず、日ごろから親御さんの変化に気づけるようにしておきましょう。
軽度認知障害(MCI)の症状を知っておこう
認知症という程ではないものの、認知機能が低下してきている状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。
MCIの症状が現れてそのままにしておくと、約半数の方は4~5年後に認知症が発症するといわれています。
認知症は治らないって本当?
認知症とは、なんらかの原因で脳の細胞が破壊されて、物事を認めて理解する機能が低下する病気です。
現在の医学では、認知症の進行を遅らせることはできても、直すことはできません。
ですから、症状が軽いうちに発見し、早期に治療をはじめることがとても重要です。
MCIの段階で早期発見し、対策することで認知症の症状が最後まで出ないケースもあります。
「おかしいかも」と思ったら、一度専門医を受診するようにしましょう。
軽度認知障害(MCI)の症状例
・同じことを何度も言うようになる
・人との約束を忘れることが増える
・外出することがおっくうになる
・探し物をする事が増える
・表情が乏しく無気力になる
・物事の段取りが下手になる
※上記はあくまで症状の一例であり、軽度認知障害(MCI)を診断するものではありません。
親の「もしも」への備え5大項目
1.親が元気なうちから話をしておく
2.親の日頃の暮らしを把握しておく
3.地域の情報収集をしておく
4.会社の介護休業制度を把握しておく
5.兄弟姉妹で親の事を話し合う
筆者:柴 俊之
介護福祉士/福祉住環境コーディネーター2級/宅地建物取引士
母親が認知症になったことがきっかけで介護の世界へ。現在は超高齢社会でも安心して暮らせる街づくりを目指し、ポラスグループ 中央グリーン開発株式会社にて活動中。